COLUMN
<第52号>

「資産運用の原点〜長期分散投資〜」

 日本株の株価が、低迷したままである。ご承知のように米国の低所得者向け住宅ローンであるサブプライムに端を発した株価下落である。個々の企業業績が、大きく悪化しているわけではない。多分に、日本の将来に対する投資家の悲観が主にあるように思う。その意味で、政府をはじめとする関係機関は将来に対する明るいメッセージを発してほしいものだ。企業経営でも同じだが、業績悪化が続いたときに、経営陣が下を向かず、明るい将来ビジョンを示すから、社員は前向きになれるのである。

 さて、このような厳しい運用環境下で、今後どのように資産運用を考えていけばよいのだろうか。言い古された言葉であるが、投資の鉄則である『長期投資・分散投資』を基本に考えるべきであろう。長期投資・分散投資の実践は、資産を増やすことだけでなく、資産を目減りさせず、守るということにも向いている。なぜなら、長期分散投資にはリスク分散効果・複利効果が働くからである。わたしが資産管理の顧問をしているお客さんの多くが、この長期分散投資を実践している。

 □□ 長期分散投資とは □□ 

・ リスク商品である株式等を短期で売り買いをせず、5年以上、10年以上の期間保有することを前提にし資産運用をする
・ 株式だけでなく、債券も投資対象商品として組み入れる。日本株だけでなく米国株・欧州株・アジア株・世界債券等、様々な商品を投資対象とし、リスクを分散する。また、場合により現物資産である不動産、金、コモディティー商品なども投資対象として検討する
・ 為替リスク回避、日本の低金利回避、日本円のみを保有するリスク回避のため通貨分散をする。すなわち、日本円だけでなく世界の主軸通過であるドル・ユーロ等も保有
・ リスク商品を単品で一度に購入しない。商品を分散し、購入時期も分散するのが基本である。最近、金融機関から購入した単品の株式投信が値下がりした、どのように対処したらよいのだろうかという相談が増えているが、リスク資産の単品での一時購入には、当然このようなリスクつきまとう。


専門家プロフィール
舌古 孝之

【プロフィール】
経営コンサルタント ファイナンシャルプランナー(CFP)
早稲田大学商学部卒業後、銀行勤務を経て、名南経営センター(名古屋)に入社し、中堅中小企業の会計・経営指導業務に関わる。
2003年(株)Jパートナーを設立、それぞれが独立した士業・コンサルタントの専門家を組織し、各専門家の能力を結集した資産管理・事業承継コンサル事業を行っている。現在、名古屋商科大学大学院非常勤講師 ファイナンス担当

【得意専門分野】
オーナー・事業主・個人の資産管理、金融資産、中小企業の事業承継・M&A相談、経営計画・利益計画の作成、後継者育成・管理者の自己革新研修

【株式会社Jパートナー】
〒461-0001
名古屋市東区泉1−16−7 K21ビル3F
TEL 0120-418-048 FAX 052-485-8272
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